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つみき通信

このブログは、つみきの会の各支部リーダーを始め、理事、事務局スタッフなど、つみきの会の活動を支えるスタッフたちからのお便りをお届けするものです。ぜひ、時々お立ち寄りください。

2018年6月10日広島定例会開催報告

6月10日広島定例会のご報告

会員の皆様

広島支部スタッフの山下です。
6/10(日)に広島定例会が開催されましたのでご報告致します。

【個別指導(3組)】
1組目:物の表出的命名
 ⇒ 音声指示の数が増えてから、鳴き声や擬音を使うと習得し易い。 など

2組目:物の名前当てクイズ
⇒空想や興奮でセラピーに集中できない場合は、張り紙などで本人に気づかせる。 など
3組目:3音節の抑揚
⇒ 難しい場合は単音で高低の模倣から。大人は極端に発音。 など

【集団プログラム】
・動作模倣
・手遊び歌:あたまかたひざぽん等
・歌に合わせて歩き、タンバリンや笛の音で座ったり逆方向に歩く
・りんご、バナナなどの果物へのタッチ
・遅延模倣
・名前を呼ばれたら返事をしてタンバリンをたたく

【講演『W30プロジェクト実施報告』講演者:藤坂代表】

2017年度NOTIAセラピスト+ご両親で1年間のABAによる早期集中介入を実施。情報交換型会話をこなす等、高機能に至るまでのセラピーでの注意点や気づきについて、大変貴重で具体的なお話を聞くことができました。特記事項を少しだけ列記します。

・つみきプログラムにとらわれず、月2回のミーティングでお子さんの様子を見ながら都度プログラムを考えていった。(次ミーティング間で最大26種類の課題を設定)

・復習課題はステージ制でシステム化。①(1回/1週間)⇒②(1回/2週間)⇒③(1回/1カ月)

・長時間(3hr)のセラピー時は30分程外遊びを入れた。

・「すわって」と「目合わせ」は1年間続けた(現在も)。

・ランダムローテーションが苦手で、教材を見せてタッチさせるだけのNon Contingent
Teaching(NCT)という手法が有効なケースがあった。

次回の定例会は12/2(日)となりますので、今回参加された方も参加できなかった方も奮ってご参加頂ければと存じます。


広島支部スタッフ 山下
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卒業メッセージ(たんぽぽ)

昨年、卒業メッセージを寄せて下さったたんぽぽさんが、今度は本当に退会されることになりましたので、改めて寄稿をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。以下、たんぽぽさんからのメッセージです。

***

入会当時、幼稚園児だった娘も、4月から小学3年生になります。
藤坂会長やNOTIAのセラピストの皆様に助けていただいたおかげで、娘は今も元気に普通級で過ごしております。
週に1回通級に通っていますが、学力的には年齢相応、大きな問題はほとんど起こさず、何より本人が楽しく学校に通えています。
入会当時は、とてもここまで平和な学校生活が送れるような子に育ってくれるとは思えませんでした。

3歳頃の娘は、大きな癇癪やエコラリア、こだわり行動に睡眠障害と、自閉症スペクトラムのいろいろな特性を示していました。
娘の将来が見えず、毎日真っ暗な気持ちで泣き暮らしていました。
あのまま、早期療育という言葉やつみきの会に出会わなければ、どうなっていたことかと思います。
セラピストさんには、幸運なことに週2回来ていただけました。
親である私も「せめて小学校入学前までは出来ることは全てやろう。やらなくて後悔するよりは、やるだけやってから後悔しよう」と、覚悟を決めました。

しかし、並行して幼稚園や児童発達支援の教室にも通っていましたが、送迎が私には結構な負担となっていました。
道を歩く途中で、娘は突然癇癪を起こし、地面に倒れ伏し泣きわめきます。
落ち着くまで30分近くかかるのはよくあることでした。
心配したお店の方や駅員さんに声をかけられ、いたたまれない思いもしました。
そんな日は、冷静にセラピーをする気力が湧かず、娘も疲れていてコンディションが悪く、なかなか思うようにセラピーを進めることができませんでした。

そんな私の心の支えが、自宅に訪問してくださるNOTIAのセラピストさんでした。
どんな天気の日にも変わらぬ笑顔で来て、真剣に娘のために戦って下さいました。
メリハリがあるのに、にこやかに楽しく、娘にわかりやすいセラピーを、辛抱強く続けて下さいました。
私も、つみきBOOKをしっかり読んでセラピーをしているつもりなのですが、我が子のことだけに、どうしても感情的に抑えられなくなって、スパルタ教師のような指導をしそうになってしまったりしていました。
でも、セラピーというのはそうではないのだ、ということが、実際のセラピストさんのセラピーを見て理解することができました。
プロの子供への対応を目の前で見る、というのは、とてもありがたい体験でした。
今でも、娘に接するときの対応は、この時の経験が大切な基礎となっています。
今まさに小さいお子さんのセラピーに挑戦している皆さまには、是非、定例会などで実際の指導に触れる機会を持っていただきたいなと思います。

小学校入学前には、ひらがな・数字の読み書き、初歩の計算までギリギリたどり着きました。
学校仕様の机や椅子、引き出しなどを事前に買って、家庭でも使ってみました。
ミニ黒板を買って、板書の練習もしてみました。
入学前に学校に訪問し、下駄箱の位置や教室を見せていただきました。
担任の先生宛てに、我が子の取扱説明書のようなものを書いてお渡ししました。
知らないことに対して不安の強い娘のために、色々事前に準備をしたのですが、会話力やコミュニケーションがおぼつかないため、心配ばかりの小学校入学でした。

入学後、学校側の配慮もあり、娘の生活は予想よりも順調に進みました。
求めた主な配慮は、席を一番前にすることと、小まめな声かけです。
娘の学校は、低学年のうちは登下校を集団でするのですが、不注意のある娘を小学生だけの集団に任せるのは危険と思えました。
なので、登下校に親が1年間付き添いを続けました。
2年生になってからは、下校時のみ家の近くまで迎えに行っています。
安全のためにというよりは、今は、下校時の様子で子供達の人間関係を見守るためです。
会話やコミュニケーションに難がある娘ですが、今のところいじめの兆候はなく、すごく親しい友達はいませんが、それなりに学校では遊んでくれるお友達がいるようです。

勉強は、チャレンジタッチやくもんで学校のことを補っています。
くもんにも特性をお話しして、課題の枚数は通常の半分でお願いしています。
漢字が一時期苦手でしたが、書き順を唱えて覚える学習法に変えてから、よくなって来ました。
指先の不器用さから、定規で線が綺麗に引けませんでしたが、今ではピタットルーラーという、滑り止め付きの定規を使って解決しています。
普通級でほぼ問題なく過ごしている娘ですが、体育はずば抜けて苦手なため、この部分は通級で補っていただいています。
その甲斐あって、跳び箱も何とか最低ラインはとべるようになりました。
学力は年齢並みですが、普段の様子を見ていると、娘の精神年齢というかコミュニケーション能力は、幼稚園児並みだと感じます。
けれど、素直で明るい性格な子に成長しました。
親子でふざけて笑い合ったり、1人の時間は一生懸命絵を描いたり工作をして楽しんでいる娘を、3歳の頃には想像できませんでした。

まだまだ娘の人生では、色々困ることが起きてくると思いますが、教えていただいたことを心の支えにして親子でがんばっていくつもりです。
藤坂会長やNOTIAの皆様の励ましや指導がなければ、ここまでたどり着くことはとてもできなかと思っております。
大変感謝しております。
どうもありがとうございました。
これからも、つみきの会の益々のご発展と皆様のご健勝をお祈りいたしております。

自閉症治療を医療保険の対象とする動き、全米に広がる

近年、ABA(応用行動分析)を含む自閉症治療の費用を民間医療保険会社に負担させるよう義務付ける州法を制定する動きが全米に広がっています。

全米州立法府会議(NCST)のまとめでは、2017年6月現在、46の州(ワシントンDCを含む)でこのような法律が制定されているそうです。
http://www.ncsl.org/research/health/autism-and-insurance-coverage-state-laws.aspx

もっとも、全米一の自閉症啓発団体であるAutism Speaksによると45州となっています。これは言語療法、理学療法のみをカバーするテネシー州を計算に入れるか否かにかかっているのかもしれません。
https://www.autismspeaks.org/advocacy/insurance

医療保険でカバーされる治療としてABAが明記されている割合を調べたところ、テネシー州を入れた46州のうち、2州(テネシー、インディアナ)を除く44州が、ABAないし行動療法を保険給付対象として明記していました。ABAが単独で給付対象となっている例はほとんどなく、大部分は、薬物療法、精神医学・心理的ケア、ST、OTなどと併記されています。
(上記NCSTによるダイジェストで確認できなかった州は、Autism Speaks Adovocasy Newsで、さらに確認できない場合は直接州法の原文にあたりました)

もっとも明確にABAを排除しているのはテネシー州だけで、インディアナ州は法律では明示していないものの、州保健省は適切な治療としてABAを勧めているとのことです。(Indiana Resource Center for Autismのサイトによる)

また多くの州法が、特にABAに限定して、年間の給付額の上限を定めています。これはABAがほかの療法に比べてけた違いに高価だからでしょう。上限は年齢によって違いますが、だいたい年間25000ドル~50000ドルという例が多いです。

代表的な例として、コネチカット州法(2009年)(Conn. Gen. Stat. § 38a-514b)を紹介します。

この州法は州内のすべての集団加入医療保険に対して、自閉症スペクトラム障害の診断と治療を保険でカバーするように義務付けています。カバーされるべき治療は、行動療法、薬物療法、精神医学的サービス、心理学的サービス(サイコロジストによるコンサルティングなど)、理学療法、言語療法、作業療法、となっています。

また行動療法への給付額は、9歳未満で年間5万ドル、9歳以上13歳未満が3万5000ドル、13歳以上15歳未満が2万5000ドルとなっています。

藤坂





9/3 東京定例会報告

9月3日(日)に東京定例会を開催しました。
今回は30家族43名の参加でした。

「個別指導」(3組)
1組目:音声模倣が課題。6つくらいしか音が出せない。
・出ている音を利用して母音から作っていく。
・母音が出るようになったら舌を使って「タ行」を出せるようにする。
・さらにそこからサ行やナ行へ発展させる。

2組目:2組目も音声模倣が課題でしたがちょっと強化子のあげ方を間違えてかんしゃくを起こしてしまい、かんしゃくを起こした時の対処法、に課題が変わりました。
・子供を後ろから抱えて座らせる。(子供は床におろして直角に座らせる。)
・プロンプトしても聞かないのでお椀に物を入れる、程度の課題をこなす。
・落ち着いてきたら強化子をあげるようにする。
これを繰り返すことで親のペースで行う事ができる。決して子供のペースにあわせない。

3組目:対の概念を教えたい。
対の概念を教えるにはまずは大小から。
ただし、ランダムローテーションをしないと分かっていない可能性がある。
分かっているかどうかを確認するために小さい方から始めたり、同じ方を何度も聞いてみる、などをすることが大事。

「般化訓練」
4家族×3回=12家族が参加しました。
般化訓練に3回以上参加したことがある方が多く、セラピーに使っている物も独自に作ったり、工夫している所が見られ大変参考になりました。

「集団プログラム」
今回は歌とダンス、トンネルくぐりを行った後、新しくロープウェーを行いました。
子供たちはみんな楽しく参加していました。

「代表の講義」
今回のテーマは「身辺自立スキルの教え方」
身辺自立には「食事スキル」「衣服着脱スキル」「水回りスキル」がある。

教え方の基本はプロンプトと強化。
パンツは無地のものを2枚用意し、前と後ろを見分けさせる。
女の子の場合は、足を出すところの向きで判断できるように。

頭を洗う、ズボンを履くなど長い行動の場合は、チェイニング、特にバックチェイニングがおススメ。
まず、親が自分で実際にやってみて、公道をステップ分けすることが大事。
決して想像だけでステップ分けしないこと!(やってみてわかることがある)

バックチェイニングはステップ分けした後ろから教えていく方法。
一つのステップが出来たらすぐ次のステップへ進ませること。
ぶつ切りにしてしまってはダメ。
また、途中で強化してはいけない、最後のステップまで終わってから強化する。

最後にトイレトレーニングのやり方を教えていただき、終了となりました。

実際に定例会に参加して見聞きしないと分からないことがたくさんあります。
次回は平成30年1月21日(日)、川崎市生涯学習プラザで開催の予定です。
皆さまのご参加をお待ちしています。

6/18東京定例会報告

6月18日(日)に東京定例会を開催しました。
会場は、川崎市生涯学習プラザ。

今回の定例会には39家族58名のご参加をいただきました。
始めに自己紹介。東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県から参加があり、初めて参加された方、ABAを始めたばかりの方が多い印象です。

続いて藤坂代表にご指導をいただく「個別指導」
1組目は3歳9か月の男の子。
ジャンケンの教え方について、親御さんはパーとグーは分かっているようだがその他になると分からない、という悩み。
代表のお話では、
パーとグーも本当に分っているか、わからない。
お母さんがパーを強調しているから選んでいる可能性もあるので、まずはどっちも平等に見せること、教材のカードも見やすいものを使い、わかっていないと感じたらすぐプロンプトして正解させること、などのアドバイスがありました。
あくまで間違えたら修正するのではなく、次にプロンプトして正解させることが大切とのことでした。

2組目は4歳9か月の男の子。
もらう、あげるという事の理解を進めたい。自分が主人公であげる、もらうは分かるが主人公が変わると分からなくなる、との相談。
代表のお話では、
主人公を変えるのはとても難しい、まして立場を逆にするのを理解させるのは酷です、とのお話。
まずは自分が主人公であげる、もらう、を徹底的にやる事が大事。
充分に身に付いたら第三者(アンパンマンとバイキンマンなど)でやる、わからない時はプロンプトすること、などのアドバイスがありました。

3組目は4歳5か月の男の子。
音声模倣が課題で、「あ」と「お」しか出せない、との課題。
代表からまずは動作模倣からのご指導があり、その後、無声音になることに注意しながら「う」の形を大事にするように、とのお話がありました。短い時間で「ふ」や「ば」なども出せるようになっていました!

ご指導の中で、「まずは強化子が大事。親が課題をこなすことに集中しないこと!欲張らず早めの強化子でモチベーションを維持しながらセラピーしてください」とのお話が印象的でした。

続いては「般化訓練」
4組×3家族で行いました。
まず、親が自分の子供にセラピーを行い、同じことを別の参加者がその子に行います。
さらに別の参加者が感じたことなどをフィードバックを行います。
子供は全く知らない人からセラピーを受けることで他人からの指示に従えるように、
親にとってもほかの人の子にセラピーをすることでスキルアップが図れます。

今回はモノや動物の絵を使って名前を当てる、色違いのコップやボールを使って識別する、などのセラピーを行いました。
ABAの先輩・後輩で貴重な情報交換の時間になりました。

続いて「集団プログラム」
今回は歌と踊りのあと、四方に分かれたボランティアさんにフルーツのカードを持っていてもらい、そのカードへタッチする遊びと
2チームに分かれて親子リレーを行いました。楽しそうに遊ぶ子供たちの笑顔に癒されました。

最後は藤坂代表からの講義。
今回のテーマは「音声模倣・言葉の引き出し方」
良く話しかけたらよい、とか、読み聞かせをしたらよいと言いますが、これらは「インプットセラピー」でインプットしてアウトプットが返ってくることを期待しているものですがこれではダメ。
反応を増やし、行動を引き出して強化する、これがABAです。

最初は発声すべてを強化します。
話したい、という気持ちと音声模倣が言葉を引き出します。
音声模倣は音声が出てこない時、動作と違ってプロンプトできないので難しい課題です。

音声模倣を始める前に、動作模倣・音声指示がそれぞれ12~20個ぐらいできているとよい。
親もセラピーをするのに慣れ、子供も強化子を取り上げられる事に慣れる必要がある。
そのために動作模倣・音声指示のレパートリーが必要。

まずはよく観察する。出やすい音を一日かけて観察。「あ」「ば」「や」等が出やすい。
「あ」「う」の母音だけでなく、子音が出ている子は発声を引き出しやすい。
短音でなくても連続音が出やすい場合もあるので「ばば」「わんわん」などの繰り返しの言葉もやってみる。
呼んでほしくて「まま」と言わせがちだが「まま」の発音はハードルが高い。

バブバブなど二音出ている子は発声の準備ができている。
「か行」「ら行」は発音が難しい。「か行」が一音でも出たらラッキー!!「ら行」は「ダ行」で代用可

50音表をつくり、できた音は○をしていく。「あいうおえお」順にやらない事。
ABAにノートは不可欠!記録はとても大事なのでその日何ができて何ができなかったかをハッキリさせておくこと。
必ず濁音も入れて。

まずはすべての発声を強化する。
次に大人の発声のあと、5秒以内に発声できたものだけ強化する。
さらの大人の発声と似た発声を強化する、というシェイピングの手法で音を引き出していく。
音の引き出しには半年ぐらいかかることもある。

模倣できる音の確認が出来たらできない音の引き出し。
目線は子供と同じ高さに。大人の口がよく見えるように。
違った音が返ってきても最初は全部強化。
口の形だけまねしたときは強化しない。口形模倣を先にやると発声を促すのが難しくなる。
正しい発声ができない音を深追いしない事。

文字カードを見せながら音声模倣させる方法はあまりおススメしません。
などなど、具体的で実践的な講義内容でした。

今回も3時間密度の濃い時間となりました。
次回は9月3日(日)開催の予定です。


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Author:つみき通信
NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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