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つみき通信

このブログは、つみきの会の代表や、会員の親御さん、セラピスト達からの便りをお届けするものです。ぜひ時々お立ち寄りください。

新潟定例会のご報告

3月1日(日)に行われました、新潟定例会についてご報告させていただきます。

コロナウィルスが心配され各地の定例会はキャンセルになる中、新潟定例会は10家族以下で少人数ということで、スタッフと代表で相談して、開催いたしました。参加:10家族(うち療育・保育関係者3名)
MLにも投稿されていた初参加のご家族や松井SVのゆるっとABAキャラバンや保育園の訪問などで会員になられた先生もいらしてくださいました。

【個別指導 5組】
1組目:くるまのおもちゃあそび(模倣):
お父さんが車を走らせるのについてきて、ゴールは箱にいれる模倣。カーブが苦手でスムーズに走らせられない。
→四輪車は両手でつかんで持つのが難しい。藤坂代表がパンダのフィギュアを使って後追いをさせたら、うまくいった。まずはやりやすいものから。

2組目:物の名前付け:
(始める前に大泣きしていたが、だっこや声かけは注目の強化になるのでしない。泣いていたが課題を淡々と進めてクリアしはじめたら泣き止んだ。)
3つのものを用意して、タッチさせる。表出はタッチした直後に→「ひこうき」→タッチ。これ何?→「ひこうき」まだ難しい場合は、受容をしっかりする。

3組目:他者視点の取得:
自分からは見えているものと他人が見えているものは違うという理解が難しい。→まずは共同注視から。(”あれなに?”→と大人の指さしでそちらを見る、”あれなに?”指さしなし視線だけで追えるか)
これが出来ている前提で、○○君は何が見える?→ピーマン/せんせいは何が見える?→バナナ
も意味がわかってくる。(指導中に成功)。その次のステージが→見える見えない→隠す、隠れるにつながっていくので、かくれんぼで自分から隠れる事ができるのはまだ段階を踏んでから。

4組目:音声模倣:
(イスに座りたく無くて大泣き→シャボン玉をタッチ(目合わせも
音声指示で少しずつイスに誘導。←何度も指示を出さない、自分でイスに座れるようにする。)
”う”も”ま”も言えるのに、”うま”が”うあ”になってしまう→2音増やすのを急ぐより単音を広げる。

5組目:数字の書き方:
画用紙を横にして真ん中に線を引き、右にお手本を書いて、左はこどもに書いてもらう。8が苦手。9も書き順が違う。
→始点を書いてあげる。8と9を同時に取り組むのは難しいのでひとつに絞る。(指導中に8がきれいに書けるようになりました)

【講義 遊びの発達段階と教え方】
藤坂代表がJASPER(カサリKasari氏 Joint Attention, Symbolic Play, Engagement and
Regulationの略)の講義に出席されることも増え、スイスの発達心理学者ピアジェPiaget氏(つみきBookも参考にしている)とJASPERの
こどもの遊びの発達段階の対比表を作成されていました。その資料を見ながら、奥深い講義が行われました。
最後はABA(ロバースとNETそれぞれ)でどう教えていくかの講義が行われました。
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ピアジェ(以下P)は、【実践の遊び(定型発達児0才~2才:定型児はあっという間にこの段階を通り過ぎて象徴遊びへいく】
(JASPERでは1~6段階 以下J)
を ①単純な遊び(e.g.粘土をまるめる、ビーズの玉を転がす→②偶発的な組合せ(e二つ以上のものをつかって遊ぶが意図はない e.g.
ビーズをカップにいれる(J)、ブロックを積んでは壊す(P))→③意図的な組合せ(e.g.積み木をつんで塔をつくる、ビーズを色にわける(P)。自分に首飾りをかける(J))に分けている。すなわち【自分や物を動かして楽しんだり、自分が起因になる快楽の段階】

これを経て、次に【象徴的遊び(定型児2才~7才(現代は5才くらいまで?)時期は4才がピーク】につながる。
(JASPERでは8~10 11~16段階)
①ふりあそび:物を使ったふりあそび:e.g.人形にスプーンで食べさせる(P)。自分を使ったふり:e.g.空のコップを自分の口に持ってくる(J)
②見立て:e.g.箱を動かし、くるまという(P)。つみきを高くあげて、ひこうき。物無しの見立て(J) 帽子のかわりにコップを頭に置く
③なりきり:e.g.あかちゃんになっておっぱいを飲むふり。パパになって、ママにキスする(P)
④複数のもので想像の世界を作る:松葉でアリのお家を作り、自分がありのつもりで会話した(P)
人形に意志があるように動かしごっこあそびをする(J) ファンタジーの役をやる(J)
→この次の段階が、【ルールのある遊び 5才~】につながっていく

参加者も、資料を何度も戻り必死についていくような内容で、一度講義を聞いただけでは理解も難しいような内容でしたが、
こどもの遊び(の発達段階)がいかに重要か納得いくところが多く、それをどうABAのセラピーで、楽しく伸ばしていくかが課題と感じました。
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次回の新潟定例会は7月5日になります。多くの方のご参加をお待ちしております。
コロナウィルスが収束し、各地のイベント・定例会が通常通りになることを祈ります。
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NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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