つみき通信

このブログは、つみきの会の各支部リーダーを始め、理事、事務局スタッフなど、つみきの会の活動を支えるスタッフたちからのお便りをお届けするものです。ぜひ、時々お立ち寄りください。

卒業メッセージ(魔法使いの弟子)

続いて、「魔法使いの弟子」さんからの「卒業メッセージ」をお届けします。

☆☆☆

娘はいわゆる「未熟児」として生まれ発育は健常児と異なりゆっくりであるという説明も受けていた為、1歳半健診で問題を指摘されても聞き流していました。
もっと早く療育を始めるべきだったと今になれば思うのですが、結局、娘がABAを始めたのは3歳を過ぎてからでした。

色々な事で悩んで眠れない夜に「つみきの会」を見つけ、セラピストの先生が自宅に来て下さる事になったのですが、黙って椅子に座っている事など不可能だった多動な娘が自ら椅子に座り出した事や、「待って」という言葉だけで立ち止まるようになったのです。まるで魔法のようでした。

この事だけでも私達家族の生活は劇的に変わりました。娘が待てるようになった事で電車に乗って出かけたり、遊園地の列に並べるようになったのです。休日のお出かけが楽しみになり、家族に笑顔が増えました。

それだけではなく、色や形、物の名前を覚えた事で会話も増え、模倣が出来るようになった事で折り紙や粘土遊びも一緒に出来るようになったのです。

小さい頃に強化と消去の育て方をすると子供の性格が歪む、と娘の心を案じて下さった行政機関の療育者もいましたし、真っ向から否定された事もありました。

私自身もそのような言葉にこのままABAを続けて良いのかと思い悩んだ日々もありましたが、そんな時は藤坂代表をはじめ、セラピストの先生方に私の心がぶれないように支えて頂きました。

また、療育を共に頑張っている保護者の皆様とお話する事で悩みを共有し合ったり励まし合ったりする事が出来ました。

1人きりではとても頑張れなかったと思うのです。

セラピーを行って成長してもなお、娘は特別支援学級に在籍しておりますし、障害が全てなくなって健常になった訳ではありません。
娘は今も社会性については「生きにくさ」を抱えており、人との関わり方はまだまだ療育中ですが、勉強についてはABAの基本であるスモールステップで学んで行く事で苦手感がなく学習を続けられており、学年相当の漢字検定にも合格出来ています。

そんな我が家のセラピーも決して順調だったわけではなく、集中してセラピーを行いたい時期に家族の入院が次々と重なり、セラピーが出来ないという日々もありました。

娘の方から「お勉強したい」と訴えるほどで、何の準備もしないまま適当なセラピーをしていた事もありました。

4つ年上の姉が私を見ていて覚えたのか勝手に妹にセラピーを始め、強化子のおやつは大サービスなので、妹も姉とセラピーを
したがる状況にも陥りました。

しかし「強化」と「消去」の原則を理解した姉は、今では上手に妹を操りますし、現役小学生だった頃の事を思い出しながら、学校で起こりやすい問題を先回りして妹に教えるようになりました。

集中してセラピーをしていると兄弟の事がおろそかになり、愛情をかけられていないと姉の心が歪むのでは、と心配した事もありましたが、今になれば姉はとても頼りになる存在であり、心配は無用だったと言えます。

我が家のような不完全なセラピーは悪い例ではありますが、そのような悪い例であっても、子供は大きく成長しましたし、セラピーを行っていなければ現在のような生活はなかったと思います。

セラピーというひとつの療育を通して親と子が向き合って濃密な時間を過ごした事…今思えばとても貴重な時間だったと感じます。たくさんの「出来た」を親子で共有できた事は幸せな事でした。そして今も日々の生活の中で「出来た」が沢山です。(たまに学校の先生に「出来た!」を取られてしまう事もあり、親としてはその瞬間に立ち会えず悔しい限り!)

娘自身が当時を振り返り、時々こんな風に話します。

「お勉強は楽しかった。先生が来てくれていろんな事をしたよね。また先生来ないかな…。」と。

今でもセラピーがしたいと話す娘の言葉がすべての答えです。ABAに巡り合う事が出来て本当に良かったと思います。

☆☆☆

以上です。魔法使いの弟子さん、ありがとうございました。

藤坂

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NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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