つみき通信

このブログは、つみきの会の各支部リーダーを始め、理事、事務局スタッフなど、つみきの会の活動を支えるスタッフたちからのお便りをお届けするものです。ぜひ、時々お立ち寄りください。

卒業メッセージ(AMHさん)

会員のAMHさんより、卒業メッセージをいただきました。二回にわたり掲載します。AMHさん、ありがとうございました。(藤坂)

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ABA療育を振り返って


長男のKに対してABA(的な)療育を開始した時期はかなり遅く、Kが5歳の時でした。ですから、「早期」療育とは言えないかもしれませんが、私たちのような事例もあるのだということで、ご参考になれば幸いです。

Kは赤ちゃんの頃は笑顔もありました。よちよち歩きができるようになってからは、私が帰宅すると玄関まで出迎えて脚に抱きついてくれました。1歳台のころには、食事の前には「いただきます」のまねをして「いたば」と言って笑っていたので、当時は何の不安も感じていませんでした。

が、その後、ミニカーなど小さなものを一列に並べてから寝転がってそれを横から見るような遊びをしたり、砂場ではサラサラと砂を手の間からこぼしてじっと見入る遊びをしたりしていて、どこか変だという印象を妻は感じていました。また、Kの3歳児健診で言葉の遅れを指摘されたということを妻から聞きましたが、女の子と比べて男の子は言葉が遅いのだろうなどと私は勝手に思い込み、気にも留めませんでした。

しかし、2010年の秋、幼稚園入園試験が近づき、Kが面接で言葉のやりとりができるかどうか心配な状況でしたので、さすがに私も気になり始めました。そのようなときに、タウン誌に発達障害に関する記事が掲載されていたのを目にし、初めてそのような障害があることを知りました。そして、Kのようすが自閉症の症状に当てはまることを感じるとともに、意味のある会話をKと全くできていないことに気付き愕然としました。ちょうどこの頃、Kは理髪店の回転塔に強い関心を示し始めましたが、それが自閉症児によく見られる特徴であるとインターネットで知りました。そして、自閉症について調べて多くを知るにつれ、非常に落ち込み、自分が無知であったことを悔やみました。

しかし、2011年4月に幼稚園に入園してから数カ月後、療育センターの医師にKを診てもらったところ、自閉傾向はなく、「精神遅滞」との診断でした。その時の発達検査の結果は、新版K式でDQ60でした。そして、幼稚園に通いながら療育センターに毎週1回通うことになりました。この頃、つみきの会に入会し、ABAについても勉強を開始しました。しかし、ABAに否定的な書籍も読んでいたことや、Kが自閉傾向はないと診断されたこともあり、本気でABA療育に取り組もうという気持ちは起こりませんでした。そのような中、2011年9月に東京発達相談で藤坂代表にKを見てもらったところ、「通常学級は無理でしょう」と言われて本当に落ち込みました。この頃のKは幼稚園でも他の子どもに関心なく、一人で砂場において遊んでいたり、園外の信号機にじっと見入ったりという生活を送っていました。その一方で、他の園児が鬼ごっこをして楽しそうにしているのを見て、「入れて」という言葉がけもせずに、いきなり入ろうとしたのでKが他の園児たちから気味悪がられていた場面を目撃したこともあります。

2012年の夏、Kが幼稚園の年中の時に、療育センターの同じ医師にKを再び診てもらったところ、一転して「自閉傾向あり」との診断を受け、大変驚きました。ちょうどこの頃、東京定例会で『つみきプログラム』が販売されているのを見て、これを購入しました。当時、私はほぼ毎晩深夜まで残業するような生活で、平日はセラピーどころではありませんでした。しかし、Kに「自閉傾向あり」との診断が出た以上、今までのような仕事一辺倒の生活を続けるわけにはいきませんでした。

そこで、一念発起し、2012年8月下旬より、平日は毎晩9時ころから30分間、休日は数時間、「パパレッスン」と称してセラピーを自分で始めました。このときに役立ったのが『つみきプログラム』です。『つみきプログラム』には、チェックリストがあってやるべきことが一目瞭然であり、また、チェックリストを塗りつぶしていくのが達成感につながりました。セラピーを続けていく中で、Kは例えばじゃんけんのルールもすぐには理解できないなど、私が見て驚き落ち込むこともたくさんありました。しかし、粘り強く丁寧に繰り返し説明していくと、たいていのことをKが理解できるようになることがわかり、それがセラピーを続けていく上で私にとって強化子になりました。

私がセラピーを始めたことから、妻も、Kのレベルに合わせて2歳児向けのドリルからKとレッスンを始め、また、私が苦手な手を動かすことやなわとびなど運動面の訓練をKに対して行うようになりました。こうして、夫婦で分業してKに対するセラピーを行うようになりました。

(つづく)
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NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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