つみき通信

このブログは、つみきの会の各支部リーダーを始め、理事、事務局スタッフなど、つみきの会の活動を支えるスタッフたちからのお便りをお届けするものです。ぜひ、時々お立ち寄りください。

卒業メッセージ(AMHさん)2

続きです。

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ABAでKを療育すると決めたからには、自分でセラピーを行うだけでなく、セラピストにもお世話になりたいと考えました。そこで、ABAエージェンシーであるAの説明会に行き、申し込みました。しかし、抽選で落ちてしまい、またもや大きな失望を味わいました。

その後、ABAの中でも言語行動(VB)のエージェンシーにお世話になりました。が、VBはDTTとは異なるやり方で、セラピストはKと遊びをしているようにも見え、これでいいのだろうかという疑問をなかなか拭うことができませんでした。しかし、このVBのエージェンシーは、コンサルテーションにおいて親身になってアドバイスしてくれ、ここから有益なアドバイスや教材についての貴重な情報を得ることができたと思います。つみきの会をはじめ、その他エージェンシー等とつながりを持っていることは、ABA療育を続けていく中で、情報収集のために重要なことだと考えます。

Kの就学前には、通常学級と特別支援学級とのどちらにするかで心が揺れました。教育委員会はKとの面談の結果、特別支援学級を勧めてきましたが、私たち両親としては通常学級に行かせたいという思いを強く持っていました。そこで、学校長はじめ特別支援教育担当教員他との面談も合計3回持ちました。その間、著名なS先生の本を読んで、Kを通常学級に行かせることに不安を感じ、一時期、特別支援学級に行かせるほうに思いが傾きました。が、新たにコンサルテーションをお願いしたエージェンシーBの代表から、通常学級を強く勧められたことで、通常学級にすることを最終的に私たちは決め、小学校にもその旨を伝えました。なお、エージェンシーBの代表には、卒園直前にKの様子を幼稚園で見てもらい、問題も起こさず先生の指示にも従えているKの様子から、通常学級で問題ないというコメントをもらいました。

小学校の入学式の日には、Kの担任となる先生に対して、妻がKのシャドーをしたいというお願いをしました。(シャドーという言葉は使いませんでしたが。) が、認められませんでした。そこで、Kの様子を見るために妻が教室まで送り迎えするということを、5月末まで続けました。これにより、Kの学級の状況を妻は把握することができ、Kに対するいじめの芽を摘み取ることができました。1年生の終わりのころから、Kは妻の付き添いなく登下校するようになり、2年生の1年間を通じて一人で、または友だちと、登下校するようになりました。

KのDQ/IQは毎年ほぼ5ずつ増加し、直近の検査(田中ビネー)ではIQ80で、境界知能です。現在、アカデミックスキルについては、Kは大きな問題はかかえていないですが、それには、教科書で学ぶ内容を妻がb社の通信添削によりKに予習させていることがよい影響を与えているようです。Kは、学習意欲は旺盛で、宿題もきちんとするし、通信添削にも意欲的に取り組んでいます。最近は社会性もでてきて、友だちもできました。なお、Kは、通級指導教室(言語)に通っています。また、協調運動障害があると考えられるので、通所施設でスポーツの指導を受けています。なお、2歳年上の姉(定型発達)がいることが、社会性を育む上でKによい影響を与えていることを強く感じています。

今でもKは、ことばを組み立てて自分の意思を伝える力が弱く、滑舌はよくなく、書字もきれいでなく、運動にも課題が残りますが、何とかここまで成長してくれました。そして、最近、私とオセロゲームをして勝つまでになりました。『つみきプログラム』をテキストにしたABAセラピーを(未熟なやり方ながらも)実施しなければ、ここまで来ることはできなかっただろうと思います。

Kは4月からは小学校3年生となり、中学年に進みます。文章構成力や協調運動能力などにKはまだまだ課題を抱えていますので、セラピーを止めることなどとても考えられません。久しぶりに課題を復習すると、忘れていたりできなかったりすることもあります。ですので、Kが社会的に自立するまで闘いは続くと思っています。最近、私はまたも滅私奉公の深夜残業、早朝帰宅という生活に戻ってしまっていますが、毎晩はできないとしても、Kが自立するまで、これからも可能な限りセラピーを続けていきたいと考えています。(就学後のセラピーについての情報があまりないことを課題に感じています。『つみきプログラム』の就学期編を作っていただければ大変ありがたいと考えます。)

ここに至るまで、私たちが直面してきたのは、失望の連続であり、失望との戦いでした。が、どんな時にも諦めずにABA療育を続けることが大切だと実感しています。そして、診断名に振り回されないこと、子どもにレッテルを貼らないこと、子どもの可能性を信じ続けることが大切だと考えます。後ろを振り返らずに、気付いた時から行動を起こすべきだと思います。我が子の未来はそこから変えることができるのですから。
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≪ 4月2日㈯「NPO法人つみきの会・繭合同 埼玉定例会報告」ホーム卒業メッセージ(AMHさん) ≫

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NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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