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つみき通信

このブログは、つみきの会の代表や、会員の親御さん、セラピスト達からの便りをお届けするものです。ぜひ時々お立ち寄りください。

ABAと「わが家の桃太郎」の成長記 (2)

息子が可愛くてしかたない。
父親なのに。
父親だから?
食べてもいいくらいだ。
見つめられると、幸せが、私の胸の深い部分を打つ。
この子は、私そのもの、なのだ。
そう、生まれた直後の初対面のときから、
桃太郎は渋柿とはよく目が合う。
だからこそ、
この子が自閉症だなんて夢にも思わなかった。
2歳4か月になっても、二語文が出てこなかった子だが。


「代表って、目がすごくこわかったね」
妻のみかんさんがそう言った。
はじめて参加した定例会が終わって帰りの車内、外はもう暗くなっていた。

「指示の言葉が多すぎる」なんて言われるとは、夢にも思っていなかった。

「お名前は?」に「お名前は?」と、桃太郎がおうむ返しして、
それだけで、代表のスイッチが入ったようだった。
たしかに目つきは怖かったが、理不尽な感じはしなかった。
教えがいちいち、すとんと入るような感じがあった。
そして桃太郎も、べつに怖がりもしていなかった。
代表には、子どもが怖がらない何かがあるのかもしれない。

「桃太郎くん」と呼びかけると、「はーい」と元気にお返事してくれるが、
ためしに「ぶたごろうくん」と呼びかけても、「はーい」と元気に返事をする。
そういうときには、
何もしないことを教えるのではなくて、別なことをするように教えたほうがよい。
「ぶたごろうくん」、では、
「ン」そして、手はお膝。できたら強化。

それはできそうな気がする。
代表のアドバイスには、渋柿にとって新しく、簡潔明瞭な「なるほど」がいくつもあった。


息子に腹が立って仕方ないことがある。
可愛いのに。
可愛いから?
家族3人の寝室で、
横になった私の顔の上に、両脚を思いっきりぶつけてくる。
ダメだよと言ってもやめないので、ダメだよがだんだん大声になり、
ついに怒鳴り声になり、

でも。そうじゃないはずだった、それは無駄なんだ、
消去して、正しい行動を教えるのだった、
いつもみかんさんに諭される。
妻はいつも正しいのだ。
しかし私は、どうしていつもこうなのか?
私自身がそんなふうに育てられたのかもしれない。

そして、どうしてこの子は「だめだよ」だけでやめてくれないのだろう?
こんな時は、厳しく𠮟らなくていいのだろうか?
桃太郎はこの先、大丈夫なのだろうか。

長い時間があって。ようやく渋柿は、立腹と不安に耐える方法をさがし始めた。

無視することがむずかしく思えるときは
― 他になにかをすることです。

何もしないのではなくて、別なことをするのです

むずかしい子にやさしい子育て (シンシア・ウィッタム)
罰であふれた世界から強化でいっぱいの世界へ (松井絵理子先生)

まず親の私が成長しないといけない (続く)
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Author:つみき通信
NPO法人つみきの会は自閉症、広汎性発達障害という障害をもった子どもたちに、ABA早期家庭集中療育(ABAホームセラピー)を施す親とそれを支援する療育関係者の集まりです。
ABA療育に関心のある方なら、どなたでも参加頂けます。

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